今期のワースト3位は、全話平均5.225%となっているフジテレビ系木曜劇場『あなたがしてくれなくても』だが、『あなたがしてくれなくても』は配信で大反響を呼んでいるという点で、『だが、情熱はある』や『それってパクリじゃないですか?』とは一線を画している。

「セックスレスと不倫を扱う『あなして』は、内容が内容だけにひとりでTVerで観たいという需要も多いようで、見逃し配信の累計は第3話までで1000万回再生を突破。今期の作品では唯一、TVer再生数ランキングの総合部門で一週間常にトップ10内にいる人気ぶりです。TVerのお気に入り登録者数でも、『風間公親―教場0―』(フジテレビ系)の117万人(9日時点、以下同)に次ぐ今期2位となる115万人ですが、『教場0』は『教場』『教場II』からの積み重ねがあっての数字であり、『あなして』の登録者数の伸びから考えるとまもなく追い抜く勢い。今期の大成功作のひとつでしょう。

 一方、『だが、情熱はある』と『それパク』は第1話こそTVer見逃し配信は100万回再生を突破しましたが、視聴率の推移と同じくこちらも右肩下がり。どちらも第3話~第4話あたりからTVer再生数ランキングの総合でトップ5入りすることがなくなり、トップ30から脱落して圏外になる機会も増えてきました。かといってHuluで観られているかというとそうでもなく、月間ランキングでは深夜の『夫婦が壊れるとき』が9位なのに対し、『だが、情熱はある』は11位、『それパク』は20位ですからね」(同)

 『だが、情熱はある』『それってパクリじゃないですか?』は視聴率でも見逃し配信でも振るわないという厳しい状況にあるが、日本テレビのGP帯連続ドラマで唯一健闘しているのが、坂口健太郎主演の土曜ドラマ『Dr.チョコレート』だ。5月6日放送の第3話の世帯視聴率は5.7%と、初回の8.6%から2.9ポイントダウンとなってしまったが、それでも全話平均は7.2%をマークしており、今期民放ドラマ6位に位置付けている。TVer再生数ランキングの総合でも配信後には首位を毎週獲得しており、Huluの月間ランキングでは5位と、配信でも好調のようだ。

 坂口は7月期にも同じ日本テレビ系土曜ドラマ枠で主演することが決まっている。この「2クール連続主演」はキャスティング上のミスから生まれたとも報じられているが、今や局内ではこの失敗を喜んでいるかもしれない。