『ザ・ノンフィクション』スパルタ職場で働きたい!

 アキナが東京力車に入りたいと思ったのは同番組を見たことがきっかけだったそう。なお、その放送回は以下だと思われる。

 同回は、卒検に落ち続ける30歳のアツシが、教育担当の押木と猛特訓するも、結局合格できず東京力車を去る――という内容だった。なお、アツシはその後の放送回で、軽井沢の人力車会社で俥夫として働いている姿を見せていた。

 『ザ・ノンフィクション』の「スパルタ職場シリーズ」といえば、ほかにも、横浜の「秋山木工」や京都の「泣き虫舞妓物語」があるが、どちらにも「『ザ・ノンフィクション』を見て志願した」というアキナのような人がいた。

 私は秋山木工も東京力車も京都の舞妓も「絶対自分には無理」と思ったけれど、これらを見て「私もやってみたい」と思う人もいるのだから、人の感じ方はさまざまだ。企業側からすれば、この厳しい条件を見た上で、なお「やってみたい」と思える熱意ある人材を集められるわけで、同番組は実に効率のいい人材募集方法なのかもしれない。