◆K-POPアーティストがランクインする音楽的風景

 ここで、K-POPダンス&ヴォーカルグループによる世界的快挙の連続を確認しておく。ふたつの全米チャート(シングルのHOT100とアルバムのHOT200)を確認すれば、今や日常的にK-POPアーティストがランクインする新たな音楽的風景を見ることができる。

 2018年、『LOVE YOURSELF 轉 'Tear'』をリリースした「BTS」が、K-POP史上初の全米アルバムチャートで首位に輝いた。以来、世界の音楽地図は、K-POPアーティストによって更新され続けている。「BTS」に次いで2019年に同チャートを賑わせたのは、大人気ダンス&ヴォーカルグループ「EXO」のメンバーであるカイとセフンが在籍する「SuperM」だった。1stミニアルバム『SuperM』は、デビューアルバムとしてアジア初の記録を樹立。

「Stray Kids」の『ODDINARY』(2022年リリース)と「BLACKPINK」の『BORN PINK』(2022年リリース)がそれに続き、2023年は、「TXT」が5thミニアルバム(EP)『The Name Chapter:TEMPTATION』(以下、『TEMPTATION』)で、K-POP5組目の全米制覇を達成した。