◆忖度ナシ、しがらみナシ、すべて本気で「推し」のお店!

──紹介されているお店は、すべて中村さん自身のセレクトとのことですが、本当ですか?

「はい。本誌の中でも書きましたが、今回の特集についてスタッフと打ち合わせをした際に、『“江里子さんのパリガイド”はどうでしょうか』という話になりました。その瞬間から『それなら、あそこが素敵、ここもおしゃれ。あのお店はいついただいても間違いなくおいしい!』と私の頭の中を大好きなお店がかけめぐり、たちまちのうちにリストが完成していたんです(笑)」

──そうでしたか。以前、中村さんは何冊かパリのガイドブックのような単行本も出していらっしゃいましたが、今回のように行きつけのお店を紹介されるのは久しぶりですね。つねに新しいお店を開拓なさっているのですか?

「いえいえ、とんでもない。基本、私は出不精です(笑)。ただ、子どもたちの成長とともに(※編集部注:長女のナツエちゃんは大学1年生!)、家族で出掛けるお店も子どもたちの好みに合わせて買い出しに行くお店も変化しています。夫のバルトさんの仕事も新しい展開を見せたりと、環境が変わっていく中で出合ったり、夫が見つけてきたりしたお店もあります。ですから、最新アドレスとか世の中の流行とは関係なく、まったくの独断(笑)。けれども、私や家族が大好きでいつも通っているお店ばかりです。知人を招いたディナーで、こっそりラクして、お客さまにおいしいといっていただけるようなテイクアウトのお店とか……(笑)」