3位は引き続き木村拓哉『風間公親-教場0-』だが、ポイント上では前週比50ポイントダウンとなっているように、他の春ドラマに圧されてやや動きが鈍り始めた。前週までは『教場0』もTVer総合ランキングでの最低順位8位だったのが、今週は12位と、トップ10から落ちる瞬間が出始めたのだ。TVerお気に入り登録者数は107万だが、以前から指摘しているとおりこれは『教場』『教場II』の過去シリーズからの登録者数が積み重なっている数字であり、完全新作の『あなして』がお気に入り登録者数93万人まで伸ばしていることを考えると、やや物足りないか。視聴率も右肩下がりなうえ、オリコンの「ドラマ満足度ランキング」でも(1位ではあるが)第2話で早くも10ポイントも満足度を下げている点も気がかりだ。
前週2位だった『わたしのお嫁くん』は今週4位に。前週も『教場0』とは2ポイント差という僅差だったため、逆転はじゅうぶんあり得たが、今週も11ポイント差程度なので、ふたたび『教場0』を上回ることもあるだろう。特に『わたしのお嫁くん』は、微増ではあるが視聴率が6.1→6.4→6.8と右肩上がりの好調ぶりを見せているのも好材料だ(世帯視聴率の増減の動きと、TVer総合ランキングでの動きは連動しやすい)。
今週5位には、『王ささ』同様に今週から7日間フル集計となった高畑充希×田中圭『unknown』が登場。前期の『星降る夜に』は本人気ランキングでトップを走っていたが、今回はやはり吸血鬼というファンタジー要素に引っかかる人が多く、脱落者が少なくない様子。放送前の段階ではサスペンス色を打ち出していたが、実際にはコメディ寄りに感じられるのも賛否を呼んでいる。往年の少女マンガ『ときめきトゥナイト』を思い出すとの声もあり、好みが分かれる作品と言えそうだ。
7日間フル集計となったところでは、天海祐希×松下洸平『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』もだが、こちらはあまり伸びず、今週7位に。カンテレ制作ドラマは、「トータルリーチ」の観点からNetflixなど多くのプラットフォームで配信されており、そのためかTVerでの伸びが弱い傾向にある。むしろ気になるのは山田裕貴×赤楚衛二×上白石萌歌『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』のほうか。TVer総合での最高順位は3位と勢いがいまひとつで、本人気ランキングでは今週8位となっている。