梶は、今回のプロジェクト「子どもや若い世代の声を聴く」というコンセプトについて、「今の子たちがどういったことに悩んで、どうのように向き合っているのか? リアルな声を知る機会ということで、とても関心があります。かつては僕自身も子どもだったわけで、その頃は『いつか自分も立派な大人になっているはず』と漠然と想像していたんですけど…当たり前ですが、そんな分かりやすい境界線なんてなくて。まさに、その時からの延長線上に今の37歳の自分もいる感覚なんですよね。なので、大人としてはもちろん、“元・子ども”として、何か皆さんの力になれることがあればいいなと、純粋に思いました」と語る。

 さらに、大先輩の「声優という職業は、何を頑張っても全部自分の力になる仕事だよ」という言葉をきっかけに声優を目指したことを明かし、「たくさんの夢を持ち、一つに絞りきれない自分をどこか肯定してもらえたような気がしたんですよね。『興味・関心を持つこと、それに向かって努力することは決して無駄じゃない』と言ってもらえたようで。当時、とても勇気をもらいましたし、今でも励まされ続けている言葉です」と振り返る。