戦争が絶えず、日常的にデーモンやモンスターが存在しているということもあり、人の死というものが常に生活の近くにある世界なわけだが、そんな世界だからこそ、一方で人が人を守ろうとする本能が働くのかもしれない。つまり人間の根本的な母性というか、愛情というものが描かれているようにも感じられるし、そんなホルガをミシェル・ロドリゲスが演じていることで、妙な説得力をもたらしている。

 ラストの展開も案の定といった感じではあるが、それで良かったと思わせる流れに導いているのも、エドガンとホルガの独特の距離感、関係性があってこそだといえるだろう。


『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』

監督・脚本:ジョン・フランシス・デイリー&ジョナサン・ゴールドスタイン
出演:クリス・パイン、ミシェル・ロドリゲス、ジャスティス・スミス、ソフィア・リリス、レゲ=ジャン・ペイジ、ヒュー・グラントほか
配給:東和ピクチャーズ
全米公開:2023年3月31日より上映中
公式サイト:dd-movie.jp
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