そんな2人を電球色の照明がふんわりと包み込み、まるで昭和映画のワンシーンのよう。テストから始まり、作間がながたん(包丁)を握る。これだけでいかに周が料理初心者なのかを表現。テストの合間に、包丁を抜くしぐさや両手鍋を持つ動作などを何度も確認する作間を、門脇が優しく見守る。
次のカットでは、周が卵割りに挑戦。いち日は奇麗に卵を割り、無器用な周が割った卵はつぶれていることを表現したいのだが、器用な作間は奇麗に割ってしまう。そこで、門脇が、卵をつぶして割るための秘策を伝授。この一連のシーンでは、光の調整や手元のアップなどを角度を変えて何度か撮影しただけで、芝居の上でのNGはなし。映画さながらの丁寧な画作りをする松本壮史監督、門脇と作間はその監督の要求に応えていく。
普段は賢くクールな周のかわいさが際立ったこのシーン。門脇が「しっかりしてるキャラなのにお料理はポンコツなんて、プリキュアみたい(笑)」と言い、「確かに」と作間もうなずく。さらに、撮影合間にはなぜか運動会の徒競走でよく使われる曲「クシコス・ポスト」を口笛で奏でる門脇と作間。それがいつの間にか「3分クッキング」のテーマソングに変わっていくなど、舞台裏でも息はぴったり。作間が所属するHiHi Jetsが配信している動画についてや、アイドル誌の取材などについて門脇が質問し、作間が答える一幕も。