◆「美しいもの×美しいもの」の最強コラボ
こんにちは! 動物写真家の藍沙です。皆さんはお花見しましたでしょうか? 私は、桜が咲くのが毎年とても楽しみです。桜とカワセミという「奇跡のコラボ」が撮れるからです。
カワセミは、河川や池等の近くに生息する全長17cmほどの野鳥で、“飛ぶ宝石”とも呼ばれる非常に美しい鳥です。背中や頭の明るいブルーとお腹のオレンジは、美術でいうと「反対色」で、とても鮮やか。しかも青い羽毛の部分は、CDなどと同じ「構造色」で、光の当たり方でその色合いが変わります。
これをいかに奇麗に撮るかは、カメラマンとして撮影しがいがあるのです。カワセミはそれ自体非常に美しい鳥ですが、桜と一緒に撮ると最高です。美しいものに美しいものをかけて、最強に美しい! とテンションがめちゃ上がります。
カワセミは“清流の宝石”とも呼ばれてきましたが、現在は東京都内の川や池でもその姿を見ることができます。昭和の高度成長期、水質汚染でカワセミは都市部でその数を大きく減らしましたが、その後、水質がやや改善したことや農薬規制が行われたこと、水の汚れに強いモツゴという小魚やザリガニが増え、それらをエサとするようになったからとされています。