その上で、ロックはメーガン・マークルを例に出す。女優として成功を収めたのち、イギリスのヘンリー王子と結婚したメーガンは、多くのタブロイド紙で注目の的となった。

 そして昨年ネットフリックスから配信された『ハリー&メーガン』はドキュメンタリー部門で過去最高の視聴者数を獲得する大ヒットを見せたが、その内容からメーガンへの批判も高まっていた。そして彼女は有名司会者、オプラ・ウィンフリーのトーク番組にゲスト出演すると涙ながらに、ロイヤル・ファミリーが黒人の血を持つ自らに対して、人種差別的だったという旨の訴えを行った。

 ロックはこの件に噛み付く。

「イギリスの王室がレイシストだってことは、誰が見ても明らかだ。事前にGoogleで調べとけよ。歴史的に見たら奴らは人種差別の祖だ」

 ここには、おそらくメーガン・マークルという「優秀な」女優が、「被害者」となることで自身のプレゼンスを上げようとしたことへの痛烈な批判が込められている。