「あれこれと問題が報じられたにもかかわらず、基本的にフジは局として『我関せず』の姿勢を貫いた。その結果があの悲劇と言えるだろう。フジは番組打ち切りこそすぐに決めたものの、1カ月以上経った7月3日の定例会見でようやく『スケジュールや撮影方針(演出、編集を含む)に関して、全て指示・決定に従う』誓約書を出演者と交わしていたことを公表。もし出演者が撮影方針に従わず、それによって制作に影響が出た場合は、1話分の制作費を最低額とする損害賠償を出演者が負うという内容だった。同月末にはフジが内部調査の結果として、強要はなかったと報告したが、こんな誓約書があれば出演者は従わないわけにはいかない。実際、花さんが批判されるきっかけとなった劇中事件の当事者がのちに、事務所を辞めてまでして『(番組内で)やらせ指示はあった』と告発した。

 さらにBPOの放送人権委員会が番組に放送倫理上の問題があったとの見解を示したのは2021年3月末と花さんの死去から1年近くかかり、しかも人権侵害は認められなかった。木村響子さんはこれまで、誹謗中傷をした当事者に対する裁判は起こしていたが、制作側を相手取っての裁判に至ったのは、間違いなく『一度も真摯な対応をしてもらえなかった』という点がきっかけ。フジは自業自得だろう」(同)

 そして今回、裁判沙汰になってしまったことで制作サイドがこれまで沈黙してきた“不都合な真実”が法廷で明らかになりそうだという。

「E&Wのスタッフたちはとにかく現場でやりたい放題だったという。木村さんと同時期の出演者たちはこれまでメディアの取材に応じることはないが、それはスタッフが出演者たちの“弱み”を握っており、花さんが亡くなった一因もそこにあるのではないか、という情報もあった。法廷で番組の闇を洗いざらい暴いてほしいもの」(芸能記者)

 衝撃の新事実が裁判で発覚することになるかもしれない。