結婚あいさつで言われそうな甲州弁講座
甲州弁の会話が実際にどんな感じなのか?
山梨出身の彼の祖父母のお家に結婚報の報告をするためにお邪魔するというシュチュエーションで、祖父母からかけられそうな言葉を方言にしてみました!
さっそく見ていきましょう♡**
まずはおじいちゃんとおばあちゃんのお家に到着しました!
ドキドキ!緊張気味で玄関に合って挨拶をすると、おばあちゃんが発した言葉は…
①「んなとこに立っていんでさっさと入れしー」
いきなり難易度が高いですが、わかりましたでしょうか??
これは「そんなところで立ってなくていいよ。早く中に入って(くつろいで)ね!」
という意味です。
細かく訳していくとまずは「んなとこ」は「そんなところ」。
ここでいう玄関先のことですね!
「そ」が消えて「ん」に力をいれて強く言うのが特徴です。
「そんなことないよ」という言葉も 「んなこんないさー」となります。
ちなみに「あそこ」は「あっこ」「ここにおいで」は「こけぇこおし」と言います。
次に「立っていんで」「~いんで」は、「しないで」という意味。
「さっさと」は「早く」とおいう意味なので「テレビなん見ていんで、さっさと宿題やれし」は「テレビなんか見てないで、早く宿題をやりなさい!」となります。
語尾の「入れし」が一見命令口調のように感じますよね。
甲州弁はよく「怒られてる感じがする」と言われます。
県民からすると「え!?どこが!?」と思いますが語尾のせっかちな感じがそう思わせるようで旦那にも同じことを言われました。
決して相手が怒っているということはありません**
むしろ気の置けない相手に使う方言なので「~し!」と語気荒く言われてもそれだけ心を許して、家族と同じ扱いになっているということなので心配しないでくださいね♡
ちなみに山梨ではお宅訪問すると、お菓子はもちろん果物やお漬物がどっさりふるまわれます。
「どんどん食べろしー」
※訳「どんどん食べてねー」なんて言われて本当にどんどん出てくるので、ぜひお腹が許す限り食べてみてください!
②「て!えらいきれいな嫁さんもらったじゃんけ」
テーブルにうながされて座ったお嫁さんにお祖母ちゃんがひとこと☆
直訳すると「わぁ!とっても美人なお嫁さんもらったんだね」という意味です。
甲州弁の「て!」は感嘆の表現で「わぁ!」「へぇ!」など、驚いた時に使います。
注意したいのは「えらい」という言葉。 ふたつの意味がありますが、「偉い」ではありません。
ここで使われているのは「すごく・ずいぶんと」という意味なので「とってもきれいなお嫁さん」になるんですね♡**
もうひとつの意味は「大変・しんどい」という意味。
「坂道のぼるのがえらいじゃんね」は「坂道のぼるのが大変だよね」という意味。
語尾の「じゃんけ」は「ですね・だね」という意味。
「いいじゃんけー」は「いいねー・うらやましいねー」という感じです♡**
③「式場は決まっただけ?したらあんきなこんじゃん!」
場も和やかになり、結婚報告をしていたところお祖父さんが一言!
そして彼が「〇〇の式場に決まったよ!また招待状送るね!」と返事をしました。
これは「式場は決まったの?そうしたら(決まったなら)安心だね」という意味になります。
「~(し)ただけ?」は「~(し)たの?」という意味。
「どっか行っただけ?」は「どこかに行ったの?」という意味になります。
「したら」は「そうしたら」、「あんき」というのは「気楽」という意味になるのでこの場合では、式場探しの手間がひと段落してよかったね。という意味になります☆**
④「おまんとうのぼこはまだだけ?」
結婚報告をひととおり終えてそろそろおいとましようかな?なんて頃にふと掛けられそうなのがこの言葉。
直訳すると「ふたりの赤ちゃんはまだなの?」ということ赤ちゃんのことは考えているのか?という探りですね!
「おまんとう」は「あなたたち」「ぼこ」は「子ども」の意味になります。
山梨では昔養蚕(ようさん)がさかんで、お蚕(かいこ)さんのことを「おぼこさん」と呼んでいたことから、この方言がきているのだそう。
ここは嫁として色々思うことがあるシーンですが笑顔でスルーがおすすめです!
⑤「もう帰るだけ?ゆっくりしてけしね。」
「そろそろ帰るね」と席を立った彼に 祖父母が掛けた言葉。
ここまでくれば、なんとなくわかったという人もいるはず!「もう帰っちゃうの?ゆっくりしていきな!」という意味です。
帰りは「また、こーし!」
訳※「またおいで」なんて言われて、ふたりは祖父母宅を後にします☆**