新番組が次々と始まる4月は、テレビ好きには楽しみな時期。今春の目玉の1つが、NHKによる過去の貴重な映像を発掘する番組だ。

 NHKの珍番組や珍映像を紹介してきた『天然素材NHK』がレギュラーになるほか、『NHK特集』や『NHKスペシャル』の秀作を再放送する『アーカイブスセレクション』、Eテレの懐かしい子ども番組や幼児向け番組を紹介する『Eテレタイムマシン』、選りすぐりのドラマを4Kでリマスターする『4K名作ドラマ』と、映像資産を活用した番組が一気に4つもスタートする。

「これまでNHKに限らず放送業界では、ソフトを文化遺産として捉える発想が乏しかったのが現実です。テレビ番組は大衆文化や時代を色濃く映し出す貴重な資料なのに、アーカイブが活用される場面はごくごく稀。BSやCS、有料配信では古いコンテンツがビジネスツールになっていますが、基本的に“1度放送したらおしまい”という感覚が強く、過去の映像は倉庫でホコリを被っている状態でした。