これは何ハラスメント?そもそもハラスメントとは

ハラスメントはどこに相談するべき?社外にある無料の相談窓口とは
(画像=『Rolmy』より引用)

ハラスメントはどこに相談するべきか?という点をお伝えしてきました。

ここからは、
・ハラスメントの種類
・そもそもハラスメントとは?
という基本的な部分をお伝えします。

相談前に、自分が被害受けたハラスメントは「何ハラスメント」か理解しましょう。

そもそもハラスメントとは?

ハラスメントとは、言葉や行動で相手を不快にさせることを指します。

・人を困らせること
・嫌がらせ
・相手を不快にさせること
・尊厳を傷つけること
・不利益を与えること
・脅威を与えること
これらはすべてハラスメントの行為です。

注意すべきなのは、ハラスメントを与えた本人に自覚がない場合が多いこと。

相手が「ハラスメントだ」と受け取れば、それはハラスメント行為に判断されることも。
つまり、自分にハラスメントの自覚がない場合でも、相手の受け取り方次第で「ハラスメント被害にあった」と受け取られる可能性があります。

・相手がハラスメントと自覚していない場合がある
・自分自身がハラスメントをした立場になる可能性がある

この2点はしっかり理解しておきましょう。

ハラスメントには種類がある

ハラスメントには、さまざまな種類が存在します。
全てに共通するのは、相手に対する思いやりが欠如した行為であることです。

ここでは、簡単にハラスメントの種類についてご紹介します。

■ パワーハラスメント

「ハラスメント」と聞いて、「パワハラ」が真っ先に頭に浮かんでくる人も多いのでは?
パワーハラスメントとは、職場内の地位や立場を利用した嫌がらせのことです。

「上司から部下への嫌がらせ=パワハラ」という認識が強いかもしれません。
しかし、同僚間や、部下から上司の場合でも「パワハラ」に当てはまります。

例えば、
・殴る、蹴るなどの暴力をふるう【身体的】に影響を与えるもの
・必要以上に説教する、恫喝を浴びせられるなど【精神的】な影響を与えるもの
・一人だけ隔離された場所での仕事を指示されるなどの【人間関係】に影響を与えるもの
・必要以上に仕事を押し付ける、【過大の要求】するもの
・わざと仕事を与えようとしない【過少の要求】するもの
・交際相手についてなど、個人的な内容を聞き出そうとする【個人の侵害】

これらを職場内の地位や立場を利用して行った場合、パワーハラスメントと判断される可能性があります。

ただし、「業務上に適正な範囲で行われている」と判断された場合は、パワーハラスメントとならない場合も。

そのため、自分の判断で「パワハラだ」と公言してしまうのは危険です。
どの範囲を超えれば「パワハラ」に当たるのか、人事部や上司に相談してみましょう。

■ セクシャルハラスメント

セクシャルハラスメントとは、性的な言動により、その職場で働く人が不利益を受けたり、就業環境が害されることです。

例えば、性的な言動を拒否、否定したことがきっかけで、解雇・降格・減給させる行為。
これは、セクシャルハラスメントと判断されます。

働く人に該当するのは、正社員に限りません。
契約社員やパートタイムの方も当てはまります。

そのため、性的な言動を拒否したことで、
・契約を切られた契約社員
・解雇を言い渡されたパートタイムの方

も、セクシャルハラスメント被害を主張できます。

また、性的な言動を受ける「恐怖」や「不快感」から、業務に集中できないなどもセクハラに該当します。

身体を触られることだけが、セクハラではありません。
不快感を感じる言葉だけでも、セクハラと判断されます。

■ マタニティハラスメント

マタニティハラスメントとは、妊娠や出産、育児休業などに関するハラスメントを指します。
簡単にいえば、妊娠や出産、育児休業の取得がきっかけで、上司や同僚から就業環境が害されることです。

例えば、
・妊娠を上司に報告したら「早めに辞めて欲しい」と言われた
・育児休業の取得を希望したら「昇給はさせない」と言われた
・育児のため時短勤務していたところ、同僚から「一人だけ早く帰るなんてありえない」と繰り返し言われた
など。

ただし、会社や上司から
・妊娠中の身体の気遣い、これまでより負担の少ない業務担当を提案される
・検診の日程を「この日は避けて欲しい」と相談される
・育児休暇はどのくらいの期間取得するか確認される

などの場合は、「マタニティハラスメント」には該当しません。

会社や上司は職場全体を考える必要があるため、制度の利用・状況の確認が必要な場合があるからです。

また、自分自身が働く意思がある場合でも、客観的にみて「業務がつらそう」「体調がつらそう」と思われる場合も、セクシャルハラスメントには該当しません。

ハラスメントに該当するのは、あなたの立場に立とうとせず、一方的に提案を強要するものです。
そのため、業務量や体調面に対する気遣いなどは快く受け取りましょう!

■ エイジハラスメント

エイジハラスメントとは、年齢や世代が違うことを理由に差別的な嫌がらせを受けることです。

例えば、
「若いから、これくらいできるでしょ」
「おばさんなんだから、お茶入れてよ」
「ゆとり世代には任せておけない」

「若い」「おばさん」「ゆとり世代」などの、年齢や世代で判断され差別的な言動をあった場合は「エイジハラスメント」と判断される場合があります。

つまり、相手を攻撃する理由に「年齢」「世代」がでた場合を指します。

「パワハラ」「セクハラ」は世間に浸透しつつある言葉ですが、「エイジハラスメント」はあまり浸透されている言葉とは言えません。

そのため、相手は自覚なくハラスメントしている場合が多いです。
まずは、年齢や世代を理由にすることが「ハラスメント」に当たると相手に理解してもらいましょう。