第三位「高度に発達した医学は魔法と区別がつかない」!

 時々出会う、第一話を読んだだけでアニメ化が見える、次世代の金字塔となる風格を持ったマンガ。今回のテーマが「“王道”チート系」という括りのため第三位にさせて頂いたが、今後大注目のマンガである。

 主人公は異世界に飛ばされた、腕利きの青年総合診療医。常に優しく、自分よりも患者を優先する医療主人公の鏡。彼が飛ばされた異世界での医療技術は中世ヨーロッパ程度にしか進んでおらず、その治療法も民間療法に近い内容。そんな異世界において、病に苦しむ者を救うべく主人公がメスを取る。そして異世界に飛ばされた彼が治療するのはエルフであり、ドラゴンであり、キマイラなのである。

 この「医療」×「異世界」の組み合わせ、今までありそうでなかったジャンル。異世界モノで「医療」となれば、聖女モノのように魔法でのチートが定番。しかしこのマンガ、医療処置に関して徹底的にファンタジー要素を排除している。異世界において治療が不可能とされ見放された患者は、現代医学の技術が駆使され救われる。そして彼の手に奇跡を見た人たちは、彼を中心に全ての病める者を救うための場所を作る事を決意する。なぜならそう、「高度に発達した医学は魔法と区別がつかない」からなのだ。