葵は演じた綾子について「“力”が必要な役柄だった」と回顧。「撮影しながら大変だなという思いもあったのですが、私自身、演じながら綾子に励まされていた部分がありました」と語り、「第1夜は時代の流れが長く描かれており、大学に進学する娘時代から薬師丸さんにバトンを渡すまでの長い年月にわたって、同じ人物を演じさせていただきました。シーン数がとても多かったのですが、綾子は激動の人生を送った人物なので、すべてが取りこぼせない大事なシーン。『一つ一つを積み重ねていかなければ、薬師丸さんにバトンを渡せないぞ』という思いがありました」と明かした。

 そんな激動の時代の中でパートナーとなる昇一を演じた林に関しては、葵の「先輩・後輩として出会い、その後、夫婦になっていく過程を丁寧に積み重ねていけばいくほど、2人の関係性が最後によりすてきに見えると思ったので、『このワンシーンが最後のシーンを作るんだ!』という気持ちで臨んでいました」という真っすぐな思いが伝えられると、林も「出番が来る前に、わかなちゃんと和田正人さんのシーンの撮影を見学しに行ったんです。スタジオに入った瞬間に、わかなちゃんのスタジオ中に響き渡る声が聞こえてきて、『あぁ、脚本で読んだ綾子さんがすぐ近くにいる!』と感じ、会うのがすごく楽しみになりました」と期待を寄せていたそうで、「実際にお会いして間近でお芝居をしたら、あふれ出るエネルギーをビリビリと感じて。2人でしっかりと脚本に書いてあったすてきな関係性を築いていきたいなと思いました」と葵の熱演に触発されたことを告白した。