渡辺が務めるのは、一条朝の四納言・藤原行成。道長政権下で蔵人頭に抜てきされると、細やかな気遣いで実務に能力を発揮し、欠かせない存在として支え続ける。文字の美しさでは右に出る者がおらず、もてはやされた男性だ。

 渡辺は「藤原行成は書の達人でありながら、道長のよき相談役としても才能を発揮していた人物です。そして実務に有能すぎて、なかなか出世させてもらえなかったという話を伺いました。それを聞いてしまうと不安でいっぱいになりますが、平安時代という、まだまだ明らかになっていないことの多い時代の物語に参加できることはとても楽しみです。自分なりの行成を、平安の風を想像しながら、人間味あるかたちで描けたらと思っております」と役柄について触れる。