橋本は「大石先生が命を吹き込む平安時代の人物・頼忠が、あたかもそこにいるかのように生きることができたら面白いだろうなぁと思っています。どんな言葉をしゃべり、どんな行動をする人なのか、そこから見えてくる頼忠の在り方を見つめながら頼忠を生きたいと思います」と役作りについて語る。

 さらに、「京都は時代劇俳優として過ごした第2のふるさとです。今でも京都に撮影に行くと当時のことを思い出し、胸が熱くなります。京都に行くと必ずお香を買います。稽古場でも毎日お香をたいています。お香をたくと独特の世界が広がるのが好きです。日常から切り離されて精神が統一されるのを感じるからです。平安時代はどんな香りがたき染められていたのかな」と想像をめぐらせる。

 そして、佐々木が務めるのは、紫式部(まひろ)の夫・藤原宣孝。紫式部の父・為時とは職場の同僚で同年配の友人同士。世知に長け、鷹揚な性格の男性だ。まひろのことは幼い頃から知っており、よい話し相手となって温かく見守る。