もちろんホワイトデーのお返しをしないと「あの事務所は、お返しがなかった。ケチだね」と言われてしまうので、苦労するのは女性議員の事務所だけではないです。丸川議員の件も、お返しのための集金担当者が密告したんじゃないかと思ってます(笑)。

 ほとんどの事務所の秘書たちが理不尽な配布作業を経験していますから、廊下で大きな箱を抱えた秘書同士が目で合図して「お互い大変ですね」と頷き合っています。

 国会女子たちは、どこのお店がよかったとかダメだったとか情報交換をするのですが、最悪なのは議員が節約家(ケチともいいますね)の場合です。ある議員事務所は「ホールで買ったパイを切り分けて配る」という荒業に出たことがあります。さすがに切るのはお店に頼んだそうですが、普通は箱で持って行けば箱ごとくれると思いますよね。

「違うんです。この中から、先生と秘書さんの分の2ピースを取ってもらいたいんです」

 こう言うのはかなり恥ずかしいですよね。パイそのものはおいしいのですが、いただきもののおすそわけじゃないんですから、これはないでしょう。これが定着すると、お皿とフォークを用意して待つ事務所も出てくるかもしれませんが、その前に永田町や霞が関では「義理チョコ文化」はなくなってほしいです。