やりたいことなどを詰め込んだ作品集

ーー作品集はどのようなコンセプトで作られているのですか。

宮下 私がやりたいことをそのまま、やらせていただいています。刺繍を入れたり、アートとしてやりたいことを詰め込んでいています。スタッフの皆さんからアドバイスも適宜いただいて、手描きで「こういうのをやりたい!」と自分から言うと、「じゃあプロジェクター使ってやってみますか」などと提案していただいたりもしました。ありがたいですし、とても楽しかったです。

ーーアートのインスピレーションはどんなところから受けられているのですか。

宮下 美術館に行ったり、本を読んだりするのが好きなので、そこからですね。そして、好きな人のことを詳しく知りたくなるので、その好きな人の本やインタビューを読むのも好きなんです。例えば、「ヒグチユウコさんみたいな絵を書きたい」と思ったらヒグチさんの本を読んだりしていますし、そのインタビュー記事に「ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の挿絵が好きで、そこからインスピレーションを受けている」と書かれていて、私も『鏡の国のアリス』がすごく好きだったので、すごく共感したりもしました。

 また、清川あさみさんにあこがれていまして、その頃から刺繍をやりたいと思ったんです。小さい時に読んでいた刺繍の本に、今もすごく影響されていて、やっぱりそういうことが好きなんだろうと。今回の作品集の制作過程で自分を掘り下げていく中で思いました。