◆サボりの時間を前向きに、積極的に取り入れる(ステレオテニスさん)
ステレオテニスさん「“ヒマを持つ”ことにも真剣に」と、よりサボることを重視しているのは、80年代グラフィックのトーン&マナーを取り入れたデザインで注目を集め、地方を盛り上げるクリエイティブディレクションなどにも取り組んでいるアートディレクターのステレオテニスさん。
「サボってるときは自分が軸になるんですよ。だから、ヒマとかサボりとかって、ある種の贅沢というか」と、人に合わせず自分のペースでいられるサボりを、贅沢な時間と捉えているといいます。日常から離れた場所で自分と向き合う「リトリート」がレジャーの分野で注目されたり、あえてデジタル機器と距離を置く「デジタルデトックス」がトレンドになったりしたことからも、サボりを前向きに捉えようとする動きは進んでいきそうです。
また、仕事を楽しみ、遊ぶように働いてきたと語るステレオテニスさんだからこそ、「気がついたら背中から小さい槍で追い立てられてるように感じる走り方をしていることに、気づいてない場合もあると思うんです。それで結果的に、体にムリが出たりするのは違うのかなって」と、仕事と遊びを分けることの重要性に気づけたといいます。サボったり、遊んだりすることは、自分を客観的に捉え直すきっかけにもなるのかもしれません。