◆熱すぎた10分間。怒涛の「罠」の掛け合い
そして、肝心の同シーンに触れたい。まず同行した鷹野は「次の党内人事では幹事長職を辞していただきたい」と啖呵を切って“戦争”開始。鷲津は鶴巻の息子の会社に不正な金の流れがあることを突きつける。これに鶴巻は「鷹野君はやっぱりお坊ちゃまだね」と笑い、不正な金の流れが記されていたと思われた帳簿に記されていた内容は嘘だったという。形勢逆転を食らい狼狽する鷹野に対して鶴巻は「これだから苦労知らずのボンボンは」と冷笑。拳を握りしめて悔しさを噛みしめる鷹野だったが、鷲津は運転手や秘書に肩を担がれなければいけないほど体調が芳しくない鶴巻の姿を収めた写真を出す。体調不良が世間にバレてしまえば、政治家を続けることが難しくなるため、政治家の泣き所と言える証拠だ。
予想外の角度から攻撃が飛んできた鶴巻も厳しい表情を見せ、勝負アリかと思われたが鶴巻はおもむろにスマホを取り出し通話を始める。その話し相手は鷲津が選挙時に金を渡していた馬場市議(諏訪太朗)。この件は黙っておくように鷲津は念を押していただが、馬場は鶴巻に弱みを握られ、鷲津のアキレス腱である馬場を鶴巻に支配されてしまい「これで君は終わりだ」と告げられる。なんとか裏をかこうとする鷲津だったが、ついには球切れ。何か言い返したいが何も思いつかず、ただただ鼓動だけが早くなる鷲巣。しかし、鶴巻が次期総理に据えようと考えていた鴨井が突如会見を開き、辞職することを発表。加えて、泰生の事件の真相についても話す。
大切に育ててきた鴨井の決断、さらには隠ぺいに関わっていたことが知られるリスクなど、危機的状況を迎えた鶴巻は憤慨。思わぬ援護射撃を受けたことで鷲巣と鷹野は逆転勝ちを収めた。この一連の流れがわずか10分の間に映し出されていたのだから、ツイート数が伸びるのも無理はない。