──タイトルにもある“国際霊柩送還士”。あまり聞き慣れない言葉かと思うのですが、どういった職業なのでしょうか?
「海外で亡くなった方のご遺体を母国へ搬送する業務を行う方々を、“国際霊柩送還士”と呼んでいます。ご遺体を日本に搬送するには、誰かの手が介在しなければなりません。その搬送に携わるのが、彼ら国際霊柩送還士の大きな任務。その仕事は葬儀社と似ている部分もありまして、現地に足を運んで現地の葬儀社や警察などと連携してご遺体の引き取りをすることもあるそうです。ただ、国によっては十分にエンバーミング(防腐処理)を施せない、施していないこともある。その場合は、日本到着後に羽田空港に構えている事務所(※)で、ご遺体を奇麗に修復してから、ご遺族の指定する場所に運びます。反対に、日本で亡くなられた外国人を祖国に送還する業務も行うそうです」
※ドラマ化にあたり、堀切園監督が、原作「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」のモデルとなったエアハース・インターナショナル株式会社(以下、エアハース)や、同社代表取締役社長・木村利惠さんを取材。