そんな日々のなか、峯岸はTwitterで「今日はお酒を飲みませんでした」と毎日ツイートし続けるようになった。当時、筆者は峯岸のツイートを見ながら「そういうことじゃなくない?」と首をひねったものだ。なるほど、彼女の「お酒を飲みませんでした」は「今日は西麻布に行きませんでした」の意味だったわけか。
「それをやっていたら、アルコール中毒患者の方からフォローされるようになりました。『峯岸が頑張ってるぞ!』という感じで、『僕も頑張ります!』みたいな」(峯岸)
AKBファンに向けていたつもりが、なぜかアル中の希望になっていた峯岸。彼女の禁酒ツイートを見ながら「これは、どこに需要があるのか?」と筆者は懐疑的だったが、しっかり需要があったわけだ。
若林 「このとき、ストレス大丈夫だった? 禁酒期間にバラエティで2日連続うまくいかないとかだったら、どうやってストレス解消してたの?」
峯岸 「禁酒の時期はダメだったことにもちゃんと向き合って、反省を生かして、次の準備もできるという。『人生においてとても大事な時間を私はすべて港区に溶かしていたんだな』っていうことに、禁酒期間で気付けるようになりました」
「人生を港区に溶かしていた」、なかなかのパンチラインだ。いや、「溶かす」ってギャンブラーじゃないんだから。というか、峯岸みなみの『しくじり先生』の後半部分が、ほとんど断酒会みたいな内容になってしまっている。