一方、イワクラさんもイワクラさんで「こんなウマいごはん滅多に食べられないです! だから友達を呼んでいいですか?」というわけのわからない提案をカマしてきた。しかしあまりにピュアな眼差しでお願いされたので断るわけにもいかず、30分後にロケとも僕ともなんの関係もないファイヤーサンダーこてつさんがきて、イワクラさんが感動したごはんを同じようにバクバク食べて感動していた。一度食べたはずのイワクラさんも便乗してバクバク食べていた(2周目)。お会計が2倍になったのは言うまでもない。

 自分が食べるだけ食べてお腹いっぱいになって帰った中野さんは、悪く言えば“自己中”だけど、良く言えば“主人公”だなと思った。そして、ピュアで友達思いな結果むちゃくちゃな要求をしてきたイワクラさんは、悪く言えば“非常識”だけど、良く言えば“主人公”だなと思った。そう、僕はこの打ち上げで「蛙亭は2人とも主人公なんだ」ということに気づいたのだ。ヤバい人たちだけど悪気はないから憎めない……蛙亭のコンビとしての強み、唯一無二の男女コンビと呼ばれる理由がこの打ち上げでの“奇行”に詰まっている。

 先日、久しぶりに2人に会う機会があった。なんと2人のレギュラーラジオ『蛙亭の語リング★』(stand.fm)にゲストとして呼んでもらえたのだ。僕は正直「もう僕のことなんか忘れてるんだろうな」と思っていのだが、まったくそんなことはなく、売れる前に冠番組ができたことにとても恩義を感じてくれていた。収録では『蛙亭もういっちょ』の話で盛り上がり、2人も予想以上にその頃の話を覚えていてくれて嬉しかった。中野さんは「絶対に飲みに行きましょうね」と言ってくれたので、中野さん、これを見たらぜひ連絡ください。

 主人公2人がタッグを組む蛙亭は最強だ。蛙亭は幾多の困難を乗り越えながらきっといつか「キングオブコント優勝」に辿り着くだろう。僕はその物語の序盤に登場した雑魚キャラとして、今後も2人を全力で応援したい。僭越ながら僕がゲスト出演させていただいた『蛙亭の語リング★』は3月3日(金)配信なのでぜひチェックしてください。

(編集/斎藤岬)