賞レースというと、どうしても未知の才能が発掘される場として捉えられがちですが、THE SECONDはまったくの逆。だからこそ、どの漫才師も確実に面白いし、大会のレベルも高くなる。公式では“セカンドチャンスをつかんでほしい”などと大会コンセプトを説明していますが、ルール上は必ずしもそうはなっていないんです」(同)

 M-1やキングオブコントは、芸人にとって“見切りをつけるタイミング”になることも少なくない。早期に敗退した結果、そのまま解散するケースもあるのだ。

「若手芸人であれば“この賞レースで結果が出なかったらやめよう”という思いで参加することも多いでしょうが、THE SECONDはそうはならない。裏を返せば、早くに敗退しても芸人にとってはなんの損もない。いわば、ノーリスクで自由に自分たちの芸を見せることができるんです。

M-1に比べて“ドラマ性”は乏しいかもしれませんが、お笑いを楽しむためだけの賞レースとしてはかなり純度が高い。またM-1は、コアなお笑いファンがディープに楽しむコンテンツにもなっていますが、THE SECONDはそこまでお笑いに興味がない人でも楽しめるものになっていくかもしれません」(同)