魚住は車両ナンバーを確認して後を追おうとするが、突然の頭痛に襲われてその場にうずくまってしまった。第7話では、病院に運ばれた魚住が、医師から偽性脳腫瘍の可能性を説明される。しかし、これは魚住の“共感力”の高さが原因だった。魚住家は代々霊が見える家系で、姉の叶恵(平岩紙)は先祖が遺した文書に「霊と交流する者の中には、霊に乗り移られる者もいる。その場合、すみやかに霊から離れなければ命を削られ、やがて命を落とす」とあるのを発見し、慌てて連絡するが、魚住は相手にしない。自分の不調には気づいているはずだが、今の魚住にとっては悠依や事件のほうが大切だった。
一方、幽霊である直木は、莉桜の乗った車に乗り込むことに成功し、横須賀にある千代の家にたどり着く。千代の発言からすると、莉桜や涼香も過去にここに来ていたようだ。千代は莉桜の内縁の夫である石岡清治郎(長谷川初範)の息子の写真を出し、「いいお客様なの」と言う。「わざと近づいたの?」とピリつく莉桜だが、千代は偶然だと主張し、「大人の趣味の世界は……狭いから」と説明する。「趣味? そんなんじゃない、あれは!」と莉桜が怒ると、千代は「そうね。衝動。絶対に抑えなきゃいけないのに、抑えきれない衝動。それも愛情かしら?」とほほ笑む。そこに10代の少女たちが「ただいま」とやってくる。千代の「お帰り」という言葉を受け入れる彼女たちは、千代に懐いているように見えるが、莉桜の表情は堅い。そして千代は隠し撮りした悠依の写真をチラつかせ、莉桜を脅してくる。「もうやめて」と訴える涙目の莉桜に、千代は「それはあなた次第よ」と冷酷に言い放った。
すべてを見ていた直木は魚住のもとへ駆け込み、莉桜が連れていかれた千代の自宅の住所を伝えるが、「幽霊からの情報」では警察は捜査に乗り出せない。千代が悠依の写真を脅しに使っていたことを考えると、悠依が動くのも危険だ。やむなく魚住は、見回り巡回という体裁で千代宅を訪問するが、そこには希也も莉桜も、少女たちの姿もなかった。千代は地元の名士ということもあり、地元署にクレームを入れ、魚住が始末書を書かされるだけの結果に終わった。
叶恵は、魚住が直木と“相性ドンピシャ”で乗り移られる危険性が高いことに気づく。直木はこれまで二度、魚住の体に乗り移っているが、“乗り移り”は三度目で「アウト」だという。直木から距離を置くよう叶恵は忠告するが、悠依が心配な魚住は気に留めない。業を煮やした叶恵は、悠依と直木に直接事情を話し、魚住に近づかないよう直木に頼む。直木たちは驚き、今後は魚住と関わらないことを約束する。悠依も魚住に直接、「直木とは会わないでください。うちにも、もう来ないでください」と告げ、これまで助けてくれたことへの感謝を述べる。