時代設定は1978年の夏。ジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ』第1作が、日本で公開されたばかりだった。特撮映画を愛する高校生の広志(上村侑)は、巨大宇宙船が現れるオープニングシーンを自分の手で再現することに夢中になっていた。手作りの宇宙船を飛ばし、どうすれば巨大に映るか、そのことばかり考えている。映画のことしか頭にない広志だった。

 夏休みを前に、秋の文化祭でクラス展は何をするかをホームルームで話し合う。誰も積極的にやりたがらない中、広志は映画づくりを提案。中学時代から気になっていた、クラスメイトの夏美(髙石あかり)をヒロインにしたSF映画を撮ることになる。

 監督はもちろん広志だ。親友の喜男(福澤希空)が地球の危機を救う主人公に扮し、映画マニアの佐々木(桑山隆太)もスタッフとして参加。短編ながら、時空を超えた壮大なSF映画の撮影が始まる。8ミリカメラを手にした広志たちは、生涯忘れられない夏休みを過ごす。