そこから立て続けに昨年の神宮がありありと思い起こされる「自惚れビーチ」や「ロマンスのスタート」「ダンケシェーン」などのキラーチューンをぶち込んで期別曲「バンドエイド剥がすような別れ方」にて本編は終了。当曲は爽やかな疾走感に乗せて淡い恋の喪失感が歌われる。儚げなセンター菅原のパフォーマンスが冴え渡る。

 そしてアンコールの最後に最大のサプライズが起こった。第4の期別曲である「心にもないこと」が初披露。5期生単独ライブ初の横アリにしてまさかの新曲締めである。センターは、池田瑛紗だ。いやはやこんな大仕掛けまで残していただなんて。乃木坂46加入から丁度1年が経過した頃だが、これで既にセンター経験者が早くも5人となったのだ。それだけセンター気質溢れる面子が揃ったと言う事であろうし、ライブ全編を通してその圧倒的な攻撃力、個の存在感の強さが最も印象的であった。

 そして今後活動が続いて行く中でチームプレイもより強固になるであろう事を考える(こちらは最初と最後のMC進行を務めていた一ノ瀬美空の振る舞いが印象的であった)と、あな恐ろしやと言わざるを得ない。

 加入一年ちょいとにして、堂々たるワンマン。スーパールーキー軍団による進軍の始まりの様な気すらした。それは新興による侵攻であり、新入りによる討ち入りであった。

 5期生の役割とは、もしかしたらそういう事なのかも知れないなんて思いながら、おっさんは2日目もこれはアカンてと思ったのだった。