俳優の伊藤英明に憧れていた神尾は、高校のサッカー部を退部したことを機に、伊藤が当時所属していた『エー・チーム』のオーディションを受けて合格、芸能界入りした。

「神尾が所属した『エー・チーム』は、石田純一のマネジャーだった小笠原明男氏が96年に設立した事務所で、小笠原氏が自ら伊藤英明をスカウトし、マンツーマンでスターに育てました。その後、吉岡里帆ら女優も育て上げ、芸能界の重鎮たちから一目置かれるようになったのですが、18年5月、大腸がんのため62歳の若さで他界しました」(知人の中堅プロマネジャー)

 筆者も小笠原さんとは食事をしたり、偶然一緒になったハワイでゴルフをしたことがあるが、一見、コワモテに見えても、繊細で心配りができる優しい男で、62歳の若さで急死した時は信じられなかった。実際、多くの人に慕われる人柄で、葬儀には約2000人の弔問客が訪れたという

 小笠原さん亡き後、事務所を引き継いだのは妻のA子さんだった。彼女の手腕で女優の松本まりかが遅咲きのブレークを果たしたが、業界での評判は芳しくなかった。