入り口からして共感とは程遠いものになっているし、法に触れる迷惑行為以外の何ものでもない。高すぎて電波も届かず、食料もほとんどない中でどうサバイブするのか?! といった状況で心理描写が描かれるものの、事の発端を考えるとあまり集中できない。
監督のスコット・マンと脚本のジョナサン・フランクによるコンビは、『タイム・トゥ・ラン』(15)や『レッド・ダイヤモンド』(2016)など「未体験ゾーンの映画たち」では常連のコンビであり、もともとシンプルな物語のB級作品が多く、そこまでストーリー性は期待できないかもしれないが、この題材で一本の映画を作ったことは、もはやリスペクトにも値するといえるだろう。
【ストーリー】
山でのフリークライミングの最中に夫・ダンを落下事故で亡くしたベッキーは、悲しみから抜け出せず1年が経とうとしていた。ある日、ベッキーを立ち直させようと親友のハンターが新たにクライミングの計画を立てる。今は使われていない地上600mのモンスター級のテレビ塔をターゲットとして選んだ彼女たちは、老朽化で足場が不安定になった梯子を登り続け、なんとか頂上へと到達することに成功する。そこでベッキーは夫の遺灰を空から撒くことで、彼を偲び、新たな1歩を踏み出す決意を示すが、それもつかの間、彼女たちに次々と困難が襲いかかる! 自分たちの持つ技術と知識をフル活用して、どうにかこの危機を抜け出そうとするが…高所で巻き起こる恐怖の数々にあなたは耐えられるか!?
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