その結果、アトピー性皮膚炎は皮膚組織で作られるペリオスチンが知覚神経に作用してかゆみを引き起こすとともに、その阻害剤がかゆみを大幅に改善することを、FADSマウスを用いて見出した。
具体的には、FADSマウスのペリオスチン遺伝子を生まれつき欠損させると、大幅にかゆみが改善するとともに、ペリオスチン阻害剤(CP4715)をFADSマウスに投与するとかゆみが改善した。
CP4715は明治製菓が創製した糖タンパク(GP) IIbIIIaレセプターと、細胞接着分子であるインテグリンαvβ3の両方に拮抗する作用を有し、ペリオスチン受容体αvβ3にも作用して皮膚炎症とかゆみ反応を抑制する作用を有することから、ペリオスチン阻害剤として利用できる。
すでに、アトピー性皮膚炎に対するCP4715の効果については特許を申請中で、研究グループでは今後、「CP4715 をアトピー性皮膚炎の治療薬として開発を推進する予定」としている。
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