直木の関与が疑われている高原涼香(近藤千尋)の殺害事件の捜査が進むなか、街中を流れる川の橋の下で、直木の携帯電話が見つかった。遺体が放置されながら携帯電話が見つからない涼香と、携帯電話は雑に捨てられながら体が見つからない直木。直木と魚住(松山ケンイチ)は、行動パターンの違いから、直木が何者かに殺されたとして、犯人はそれぞれ別である可能性を考える。
直木は自分の体を探していた。悠依は「もしも体が見つかったら、直木は消えちゃうのかな」と不安をこぼすが、直木から相談を受けた幽霊の“先輩”樋口昌通(板倉俊之)は、自分は体を見つけたが消えていないと自身の経験を話す。おそらく事故で死んだという樋口は、自分の遺体は発見してもらえたものの、直木と同様に死んだ前後の記憶がなく、成仏できないのは「自分が死んだいきさつがわかってないから」ではとの推測を述べる。まずは体を見つけたい直木に、樋口は「なんだかんだ魂と肉体は引き合うよ」と助言する。
悠依は、病院で世話になった医師の夏英(シム・ウンギョン)と弁当屋で偶然会う。夫を亡くした夏英と、運命の人とまで思っていた直木が突然失踪し、もう死んでいるかもしれないと覚悟している悠依は意気投合。一緒に弁当を食べながら悠依は、“直木が幽霊になり、魚住を通して話している”と打ち明ける。夏英も、亡き夫と瓜二つである魚住に警察署まで会いに行ってしまったことを明かして、「夫と声まで同じで、似てるというより本人に見えました」と話した。しかし脳神経内科の医師である夏英は、「でも、それは私が記憶を書き換えているだけなのかも。人間の脳はすっごいワガママなんです」「消えてしまうのがとてもつらいから、脳が『いる』と思いこんでる。幽霊はいません」と冷静に分析していた。
そんな二人を見ていた直木と樋口は、幽霊の存在を否定されてしまったために、自分たちの存在をアピールしようとする。樋口がペーパータオルを吹き飛ばすという“幽霊しぐさ”を行ったのに続き、直木が懸命に吹き飛ばそうとするとフーフーしていると、かすれた口笛のような音が鳴り、なぜか悠依の耳に届く。生前の直木は口笛が苦手で、下手な直木の口笛の音に親しんでいた悠依は、直木によるものだと確信。喜んだ悠依は魚住を立ち合わせて、本当に自分の耳に聞こえているのか念入りに確認するが、確かに悠依には直木の口笛が聞こえていた。悠依は、口笛を1回鳴らすと「はい」、2回で「いいえ」というルールを決め、直木はついに自分の意思を悠依に直接伝える手段を手に入れる。