2月に入ると、首都圏の中学受験が一斉に本番へ。3月の国立大学入試が終わるまで受験のハイシーズンを迎え、一喜一憂する親子の姿は風物詩だ。だが水面下では、重課金戦争が繰り広げられている――。

◆今さら降りられない…かさむ塾代に親が疲弊

受験
写真/朝日新聞社
少子化にもかかわらず、中学受験に挑む子どもの数は年々増えている。’22年は私立と国立中学を合わせて5万1100人と、過去最多を記録した(首都圏模試センター調べ)。

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苛烈を極める受験戦争でライバルに勝つために不可欠なのが、塾通いだ。有名中学の入試を突破し、さらには最難関大学合格というゴールを果たすため、ほとんどの親が塾に年間100万円は下らない“課金”を重ねる。

一方で、最近注目を集めたのが、『コスパで考える学歴攻略法』の著者・藤沢数希氏がTwitterで発信した「SAPIXなんかで子供の頃から猛勉強して私立中高一貫校で課金した子供の平均的卒業大学はMARCHに届くかどうか」というコメントだ。

SAPIXとは、最難関校への合格者を多数輩出している言わずと知れた有名塾。塾代もバカにならないが、それだけ“重課金”しても、平均的には東大早慶ではなくMARCH以下という現実に、多くの親が衝撃を受けた。