◆“清居沼”に両足ともずぼずぼ
束の間の水浴びで心を通わせたあと、平良の家で残っていた花火をひとりで楽しむ清居が「花火嫌いなの?」と聞く。平良は「花火より好きなものがあるから」と答える。ここでさっそく平良目線のフィルターを強めてみる。奥ゆかしくかがんで線香花火を見つめる清居を平良のように「ただ見つめることしかできない」視聴者だって思わずとろんとした眼差しで「はい、それはあなたのことです」と即答できる。これは沼だ。とても深い“清居沼”に両足ともずぼずぼなのだ。
ということで問い直そう。私たちは『美しい彼』の清居奏にどうしてこんなに虜(とりこ)なんだろう?