◆大切な子どもへの性教育、どんな順番で話せばいい?

――子どもに性の話をするのは、なかなかハードルが高いです。

鶴田さん「一度にすべてを教える必要はなく、年齢にあわせて、段階を踏んで話をしていくことが大切です。

未就学児から小学校低学年の子どもには、まずは『プライベートパーツ』の話をしましょう。プライベートパーツは口・胸・性器・おしりを指します。『プライベートパーツは自分の命を守る大切な場所だから、人に見せたり触らせたりしてはいけないよ』と、大切さや扱い方を教えてあげてください。そのうえで、もしも誰かに『悪いタッチ』をされたら大人に言ってほしい、と伝えておくことは、子どもが自分の身を守ることにもつながります」

『5歳の私は、クラスの男子から性被害を受けました。~なんで言わないの?~』
――小学校中学年になったら、どのようにすればよいでしょうか。

鶴田「女の子に生理がきて妊娠が可能な年齢になる前には、妊娠に関する知識を正しく知っている必要があります。男の子も同様です。妊娠の知識がないと、子ども自身が万一妊娠した時にその事実に気づくことができず、中絶ができない期間になってしまう……という事態も起こりえます。

ただし、中絶や病気などのリスクばかりを強調してしまうと子どもが不安を感じてしまいます。性行為そのものを『悪いこと』だと認識しないように、性行為は本来、生命や愛情を育むとてもすばらしい行為だということも同時に伝えてあげてください」