◆教団は若者をどのようにリクルートしたか
「私は一攫千金を狙うような気持ちで必死でした。今までうまくいかなかった人生を、一発逆転したいというか。学歴とか家庭環境とか、コンプレックスを塗り替えることができるんじゃないかと。スクールでもコンプレックスを刺激されるようなことを言われ、それを改善しましょうと指導されるので、私はまさに術中にハマりまくりだったんでしょう。トラウマを解消して人生を変えるという言葉を信じ、どんどんのめり込んでいきました」
その時のKさんはまだ教団幹部が作ったスクールの生徒でしかなく、「教団の信者」ではない。本格的な沼生活はここからだ。
「教団はいろいろなセミナーを定期的に開催していて、スクール生も参加するよう呼びかけられます。私が参加したのは、原発事故のあとだったので放射能についてのセミナーでした。放射能の影響も教団の技術を通じて浄化できます、というような話を聞いた記憶があります。そしてその場で本部のスタッフに『うちの教団で働きませんか』とリクルートされ、喜んで入信することとなります」
そうして、ビジネススクールを並行して、Kさんの滅私奉公生活が始まった。