―連載「沼の話を聞いてみた」―

寝不足の青白い顔で、深夜0時過ぎまでポスティング。プログラム習得のための各種ワーク、勧誘活動、反省会、勉強会、事務所の雑務。そして賃貸マンションで古参信者と同居する監視生活。報酬は歩合制で月10万円弱(気まぐれに減らされることもある)。自由のない生活、貧困、寝不足、社会との断絶。それでも地球防衛軍のような気持ちで精神の高みと理想社会の実現を目指し、苦渋の日々に20代を費やしたという。

――今回の語り部、30代女性Kさんだ。

カルト体験談202302-1a
※写真はイメージです(以下同)
Kさんが所属していたのは、アメリカで有名な某カルト宗教団体の日本支部。同教団はハリウッドセレブが何人も入信していることで知られ、たびたびネットニュースにもなるので、カルト宗教に格段興味はなくとも、名前は聞いたことがある人も多いだろう。