昨年から始まった関東限定の賞レース「G-1グランプリ」が、今年で2年目を迎える。昨年の決勝は千歳烏山区民会館のホール(384席)で行われ、テレビセットレベルの豪華さでオープニング曲VTRにてASKAが歌い、審査員に宮迫博之、渡辺正行が名を連ねるなどの豪華人選。それだけでなく、2回戦動画審査でいいねが一番多い出演者に100万円が渡されるという演出にも驚かされた。結果、トップ2までの三拍子、完熟フレッシュの2組が100万円ずつ渡されるという大盤振る舞いだった。会場はお客さんも満席で、優勝は磁石で優勝賞金300万円を手に入れた。

 今年も期待されていたのだが、大幅な変化がもたらされ、ベテラン芸人が戸惑っている。G-1グランプリ(ジカタワングランプリ)から「崖っぷちワングランプリ」と呼び名も変わった。そして、鈴木おさむ、三谷三四郎、カガリ、DJ社長、と個性豊かな決勝の審査員が次々と決まっていく。エントリーをするときの崖っぷちアンケートなるものが30項目あり、さらに1分間の崖っぷち動画を提出するという。

 この演出と、崖っぷちワングランプリと呼び名が変わったことが、芸人の中で波紋を呼んでいる。「見下されてるんじゃないのか」「ネタの賞レースなのに、不幸自慢をしないといけないんじゃないか」という勘違いが起きている。ネタだけでなくキャラクターを審査対象に入れたいという1分動画込みのエントリー内容が、ベテラン芸人からすると飲み込み切れてない人が多くいらっしゃる。