◆リアルすぎてお蔵入りになった伝説の北朝鮮作品
南北分断をテーマにした作品は北朝鮮でも少なからず製作されている。代表作と言われるのは、『名もなき英雄たち』(’78)だ。朝鮮戦争を背景に、韓国で活動する北朝鮮スパイの活躍を描き、日本では拉致被害者・曽我ひとみさんの夫であるジェンキンス氏が出演していたことで知られている。
この映画の脚本家リ・ジヌは北朝鮮の伝説的スパイと呼ばれたある男の半生を描く『赤い紅葉』という作品の脚本も書いている。
これは公開当初、北朝鮮で爆発的な人気を獲得したが映画の内容が事実そのものだったため、韓国で実際のスパイ網が一網打尽にされてしまうという事件が起き、北朝鮮本国では今では完全非公開となっている。
【今回のSPA!偏愛者・安宿緑】
南北分断映画やドラマは必ずチェックしている。実家がラブホテル「ホテルグリーン」を経営(破綻)。
<取材・文/週刊SPA!編集部>