◆親に対しても「大丈夫」と言ってほしい
もちろん、子どもは最優先にされるべきである。しかし、育児それ自体がハードワークであり、さらには子どもが発達障害児であればその過酷さは計り知れない。このシーンでは親自身も限界にきている状況であり、「親が悪いわけじゃない」という言葉もかけてほしいと感じた。
ちなみにその後、沙知子はクリニックを訪れ、「私いつも未依を叱ってばっかりで……」と反省を口にして、未依のパートは“いい感じ”で終わる。自己嫌悪から反省、という自分を責めっぱなしの沙知子だっただけに、卓や志保には親側への寄り添いも見せてほしかった。
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発達障害というテーマを扱っている以上、全ての人が納得できる展開、結末を描くことは難しく、どうしてもモヤっとしてしまう部分は出てしまう。それだけ難しいテーマだけに、どのように見せてくれるのか期待したくもなる。
<文/高萩陽平>
【高萩陽平】
恋愛系のメディアで多数執筆。10年前からmixiやスカイプちゃんねるなどでネットナンパに没頭。数年前からマッチングアプリに参戦して結果を出し続けている。元アイドル、100キロ越えのふくよかさんなど、多種多様な女性との交際歴を持つ。