◆近所に住んでいるであろう差出人に怯える日々

 愛美さんは、仕事から帰ってきた夫に相談します。

「そしたら夫が、『これさぁ、なんかおかしくない?』って。よく見たらその手紙の封にある切手の消印がね、うちの近所の郵便局のものだったんですよ。確かによく考えてみたら、犬がうるさいってそんな苦情、近所の人に決まっていますよね」

 手紙の差出人が近所の誰かがだと確信した愛美さんは、怖くて家から出られなくなりました。家から出るのはゴミ出しくらいで、週3のパートも休ませてもらっていたそうです。

「引っ越して1年経っていましたが、近所付き合いはほとんどしていませんでした。会った時に挨拶を交わす程度でしたね」