ベテランライターが懐かしむ。

「司馬遼太郎の『街道をゆく』、山藤章二の『似顔絵塾』といった名企画がある一方、2000年にはKSD事件をスクープし、他の週刊誌に比べても信頼や安定があった。『週刊誌の取材は受けないけど、週刊朝日ならいい』という識者もいたほどです」

 ミソをつけたのが2012年、ノンフィクション作家・佐野眞一氏による橋下徹大阪市長を題材にした連載。「出自」を徹底的に掘り下げようとしたため、橋下氏が猛抗議、連載は即座に中止となり、朝日新聞出版社長の引責辞任にまで発展した。

 「それは週刊誌業界の凋落と、軌を一にしていた」と、別の週刊誌編集長経験者が振り返る。