――10代という基準にも疑問はありますよね。実際にフリーになってから仕事を依頼してくる人たちは、桜田さんの年齢とか気にしてないわけじゃないですか。
桜田 そこのギャップもありましたね。これまでは事務所でひたすらオーディションを受けて、たくさんの中から選ばれて落ちまくっていたけど、フリーになってからのほうが、いろいろお仕事をいただく機会が多くて。最初から私を見に来てくれて、選んでくれる人たちと一緒に仕事ができるって、わざわざ事務所に入るより今、仕事を頂いている人を大事にしたほうが、自分は幸せだなって思うようになりました。
――仕事にもより能動的に参加できそうですよね。
桜田 自分の意見も「きちんと言っていいんだ」と思えるようになりました。もっとこの番組をより良くするためにとか、この企画はもっとこういう風にしたほうがいいんじゃないか……みたいな。打ち合わせも自分でできるし、企画段階とかシナリオのところから参加できるチャンスがある。そこでなんかひと皮むけたというか。マネージャーさんにオーディションや仕事のスケジュールを決めてもらって、ただ現場に行って、ただ帰ってくるみたいなスタイルから、能動的に動ける楽しさみたいなのを感じています。
――ただオーディションでは、とりあえず自分を見てもらえる機会は得られるじゃないですか。フリーだとそもそも発見してもらうのが難しくなかったですか?
桜田 それは単純に運が良かったのかな。私がフリーに転身した時がちょうどコロナの真っ只中で。企業側がキャスティングをする上で、事務所などを介さずに、直接しようっていう波が来ていたと思うんですよ。だから、私はフリーになった時が一番仕事が多くて、どんどん声がかかってみたいな感じだったんです。それこそ今は新規よりも、すでに関係性が出来た仕事を長く一緒にやらせてもらってるのが多くて。当時の波に乗れたっていうのがあったと思います