連綿と続くJホラーのツボを押さえつつ敬意も払いつつあらぬ方向へ大胆に舵を切ったかと思えばその瞬間、ド派手に脱線脱輪大爆発をカマしいいぞもっとやれであった一作目からの続編は、台無しにした(持ってった)「Jホラー」と「事故物件」という「主題」そのものが濛々と爆炎を上げる中で輪を囲んで踊り狂うと言う様な内容であったのだ。
何かこの手のグチャドロホラーコメディって久し振りだなと嬉し懐かしであり、ピークポイントを使い回す所謂お約束的な手法なんかは「みなさんのおかげです」的でもあり「ごっつええ感じ」的でもあり勿論古くはドリフそして歌舞伎なんかの世界にも通ずる「よッ! 待ってました!」が手を変え品を変え(殆ど同じではあるが)ちゃんと訪れる安心感と爽快感があり、物語は「トッカーナ(TOCANA)」や「オカムロさん(同配給会社の作品)」や業界に対する皮肉或いは自虐とも取れる等のメタフィクションも散らかしつつ迷走と暴走の混迷を極めて行く物の、一作目でしっかりと名キャラクターを発明し今作ではそちらが更にしっかりと描かれており、上述したJホラーと事故物件と言う主題とはブン投げるがそう言った「キャラ物」としての主題はブレずであったので、その感覚に余り類を見ない新鮮さを覚えた次第。
キャラ物としてはそもそも一作目の主人公が「制服+パーカー」で二作目の主人公が「チア服+スカジャン」という、特に後者(しかもスカジャンのブランドがハードコアチョコレート)についてはスタイリスト目線で観てもめちゃ上手いなと思った。(#サトヤスタイリスト)