『ゴールデンカムイ』は北海道の歴史やカルチャーを広く知らしめる名作となったが、連載終了後、作者の野田氏は次のプロジェクトに取り組み始めているという。2011年に連載開始し1年で打ち切りとなってしまった『スピナマラダ!』(集英社)の連載再開だ。

『スピナマラダ!』は高校ホッケーを題材としたスポーツマンガ。題名はホッケーの技と北海道弁の「なまら」をもじった造語だ。なお「なまら」には、「とても」や「すごい」という意味がある。

 野田氏は2022年下旬、作品の取材のために北海道・苫小牧市を訪れたという。どうやら『ゴールデンカムイ』連載開始前から連載デビュー作『スピナマラダ!』の再連載を渇望していたようで、晴れてそのために取材活動に動き出したということだ。

 ではなぜ苫小牧なのか。あまり知られていないが、新千歳空港から車で20~30分ほどの距離にある苫小牧は、ホッケーがとても盛んな地域だ。国技スポーツならぬ“市技スポーツ”になっていると言っても差し支えない。