1.心の医療「愛猫のグリーフケア」
愛猫が病気になったとき、まずは自分のグリーフを理解し、ありのままの気持ちを話せる人に相談しましょう。一人で抱え込まないことが大切です。
体の痛みはなるべく早く緩和できる治療を選択し、わが子ができるだけ怖がらない方法で実践してもらいましょう。
そしてどんなときも愛猫の目から景色を見る意識を持ちましょう。主役=話題の中心は今までどおり〇〇ちゃんというオンリーワンの愛猫に。病気になっても愛猫の宝物=当たり前の日常をできるだけ守っていくことができるのは、個性を一番よく知っている家族です。
出会いや名付けのストーリーを思い出すのも効果的です。写真やアルバムを見たり、愛猫が来てからの生活を話題にして聞かせます。どんなことが得意でどんなことが苦手なのか、個性を改めて考えてみることで病気の〇〇ちゃんが愛する日常を守るアイデアが見えてくるでしょう。
「病気になったかわいそうな子」のレッテルを貼らないこと。体の痛みが和らいでいるときには愛猫は自由のあるいつもの日常を好みます。愛猫が自分の心と体の状態に合わせて自分の好きなように行動することを許し、尊重する姿勢でいましょう。
大切なのは「絶対に怒らないこと」。
スムーズに行かず、いらいらしたり、疲労も重なり感情が抑えられないときもあると思います。そのような時には静かに愛猫の見えない場所に移動し気持ちをリセットする時間を持ちましょう。信頼できる仲間にグリーフを吐き出すことも重要です。
どんなときも愛猫の味方は飼い主です。もし病気を完治する医療がなくなったとしても宝物である名前を呼び、まっすぐ生きる姿を褒め、個性を尊重すること。そして安全基地となるテリトリーを守ることは、家族にしかできない心の医療「愛猫のグリーフケア」と言えます。
愛猫はこれまでと変わらず「あなたは安全な仲間だ」と感じながらどんな病気があろうとも病気の痛みを緩和できれば、今までと同じように自分の意志や感覚のままにその瞬間までマイペースで生きていきます。
私たちは、愛猫のために自分自身に生まれるグリーフを一人で抱えずに、信頼できる誰かに吐き出してリセットすることがとても重要です。そして愛猫の前ではいつもの笑顔と愛情でハッピーライフを続けていく。病気になっても愛猫と自分には貴重な時間が残されています。
世界中で飼い主は愛猫にとってオンリーワンの家族です。飼い主だけが知っている我が子の喜ぶプレゼント=大事な日常を贈りましょう。愛猫もまたオンリーワンの〇〇ちゃんとしての誇りと共にまっすぐ生き抜いていってくれます。