大悟「でも、人間の世界もそういうことやからな」
2日の『ヤギと大悟』(テレビ東京系)。今回が第3弾である。大悟(千鳥)がポポという名のヤギとともに田舎を歩く。ただそれだけの番組だが、ポポに優しく語りかける大悟や、そんな大悟の言葉を気にせず奔放に動くポポ、そして地元の人たちとのふれあいが生む笑いは新年の昼間に心地いい。
今回、ポポと大悟は保育園へ。当然、園児はポポに夢中である。相手にされない大悟はブランコを漕ぐ。そこでの子どもとの会話がまたいい。園で飼っていたウサギと鳥が死んでしまったと言う園児に、「悲しいね。でも、人間の世界もそういうことやからな」と大悟。それに対し園児は「どういうことー?」とグルグル回って遊びはじめる。それっぽいことを語る大悟と、それっぽいことの外で奔放に動くもの。その組み合わせが生むおかしみと解放感を、この年始、何度か噛み締めた。
2日の『芸人シンパイニュース』(テレビ朝日系)。芸人たちの「シンパイ」なニュースを扱うバラエティ番組だ。今回は、昨年のM-1ファイナリストたちの裏側に密着した映像などが放送されていた。
が、そのVTRは優勝したウエストランドの扱いが薄め。伊藤俊介(オズワルド)らが抜けてピン芸人だけになったルームシェアには密着する。準々決勝で敗退したランジャタイが「強い気持ちがあればM-1決勝に出れる」とテレビ朝日に無理やり入ろうとする様子もカメラが追う。が、ウエストランドはあまり追われていない。ロングコートダディやさや香はまったく出てこない。どの芸人を追うか、M-1密着ギャンブルに負けたということか。そんなVTRに粗品(霜降り明星)は「絶対この(番組の)チームでギャンブルせんとこな」とツッコんだ。芸人の裏側を扱う番組が多いなか、裏というか隅を扱う面白さ。裏側語りを「佐久間さ~ん」などとネタにした漫才が優勝した回にふさわしい密着ものだったかもしれない。