パンサー・向井「大成立時代が来てほしいですね」
1日の『あたらしいテレビ2023』(NHK総合)。テレビについて語り合う年始恒例のトーク番組だけれど、民放各局の若手製作者を中心にした座談会のパートが興味深かった。いわく、「成立って言葉が多い」。テレビ番組をつくる過程では、その番組や企画が面白い理屈を説明する必要がある。その理屈が通っていれば、「成立」していると評価される。しかし、言葉で説明できない面白さもあるのではないか、企画書で伝わる=「成立」するものは面白さの幅が狭いのではないか――と話は進んだ。
で、そんなVTRを見ていた向井慧(パンサー)。「俺は成立させてきたなぁ、いろいろ」と自虐で笑わせ、エンディングでは「(2023年は)大成立時代が来てほしいですね」ときれいにオトした。「成立」に対する批判的なスタンスを理解しつつ、「成立」で切り返す感じ。この往復のなかからテレビの“面白い”が生まれてくるのだろうなと思った。