例えば正月のネタ番組の代表『爆笑ヒットパレード』(フジテレビ系)や最近だと日本テレビ系の『ぐるナイ』の正月特番で放送される「おもしろ荘」など。そこに加えて正月と言えばこれという番組が、僕が芸人をしていた10年以上前に存在していた。
それは1964年から2010年まで毎年1回、正月に放送されていた大型バラエティ番組の『新春かくし芸大会』(フジテレビ系列)だ。
ご存じの方も多くいると思うが、この番組をざっくりと説明すると、基本的には1月1日に放送され、芸人やアイドル、俳優や著名人など、多くのタレントが紅白の2チームに別れ、様々な出し物を練習して、審査員の前で生やVTRで技を披露し、総合得点で優勝チームを決めるというもの。
芸能人の真面目な姿やプライベートに近い、普段は見られない姿を見る事ができる番組だったので、注目度が高く1980年には最高視聴率48.6%を記録するほどの「国民的番組」になっていた。1994年頃から視聴率が20%を下回ることが多くなってしまったようだが、僕が子供の頃には、正月といえば『新春スター・かくし芸大会(1970年~1993年までの番組タイトル)』であり、この番組を見る事はごく自然で当たり前のことだった。